2008-05-05
ここ最近5ドル札のおつりを多くもらうようになっていませんか?
在米が40年になるある経営者の方が、過去の不景気の時を見ても5ドル札が多く流通し、その兆候が見えると経済は要注意と言われていました。確かに気づくと財布の中に5ドル札が多くなりがちです。
ガソリンや食料品の高騰も手伝って不況感が漂っているアメリカ。米国政府は正式に発表はしていませんが、誰もが認める閉塞感で、ハーバード大学の経済学者は第2次世界大戦以来のリセッションに入ったと宣言しています。
そして今回のリセッションで特にダメージが大きいのは低所得者層。ここロサンゼルスの郊外にある、住民の8割以上がヒスパニックを占めるフェルナンド地区では3件に1件の割合で“売出し中”の看板が掲げられていると言われています。そして銀行に促されて住宅を売りに出している家主の9割がヒスパニック。
家族思いのメキシコ人は住宅購入の意欲が強く、特に米国に家を持つことはアメリカンドリームで無理なローンを組んだり、また英語が堪能で無い人の多くが、リスクを理解しないまま融資を受けたケースが多かったようです。
一方今月号のVanity Fairにドナルド トランプがスコットランドの海岸沿いに一大高級ゴルフリゾートを建設しようとしているが、野鳥の生息する地域でもあり、地元住民の反対にあってなかなか建設が進まず、ついには政府の最高機関をまきこんだ騒ぎになっていると掲載されていました。
上記のケースと比べると、全く次元の違う話です。
そして十分リッチに見えるドナルド・トランプ氏ですが、フォーブス紙が今年3月に発表した世界のビリオネラーランキングでは1125人中368位。アメリカ人の中では446人中124位で、資産はネットで3ビリオンと発表されています。5%の人口が米国の95%の富を握っているとはよく言われる事ですが、アメリカにはトランプよりもはるかにお金を持っている人口が多くいます。
(ちなみに1位は米国人投資家のウォーレン・バフェット氏で資産額はなんと62ビリオン。ちなみに日本円で約6兆4360億円です。。)
しかもブッシュ政権はそういった裕福層を優遇する政策を取ってきた結果、現在の状況を生んでいる一因になっているわけです。
早く新しい風を入れたい、ということで気になる大統領予備選挙。現時点では共和党代表は既にマッケーンに決まり、余裕の観戦中。いつかの祝日にもバーベキューパーティーを開き、関係者やメディアの人々をねぎらっていると何かの記事に掲載されていました。
一方泥沼の様相を呈している民主党。既にSuper Tuesdayを経過してもなかなか結果がでてこないのですが、明日の火曜日が大きな意味をもった決戦のようです。インディアナ州とノースキャロライナ州で投票ですが、ここでヒラリーが敗北すると、彼女は今回の出場を断念するのではないかと言われているほどです。民主党大統領選挙もいよいよ大詰めですね。
追伸)
そして今日はこどもの日。
LAオフィスでは鯉のぼりの話をしながら、柏餅を食べました。
LAオフィス 松浦恵子