2008-12-15
今年もあと残すところ3週間弱。今年はなんだか世の中が大きく揺れた1年間だったように思います。
ひとつの時代が終わった年、と言えるのではないでしょうか。
古い時代を壊して新しい時代が生まれるのですから、新しい時代が生まれるエネルギーも大きいものですが、古い時代の壊れる負のエネルギーも大きく、たくさんのものが壊れたくさんの人がその影響を受けて被害に遭い、失うものも多い年だったように思います。
ですが、なんと言っても新しい時代が生まれるその課程を目の当たりにすることができたのは幸せなことだったと思います。とにかく今年は大統領選挙の一言につきるのではないでしょうか。
黒人の大統領がこの国で生まれるのはすごいエネルギーを必要としていたと思います。まだまだ悲しいことに人種偏見が根強く存在するこの国で、です。
既存体制覆すアメリカの底力、という題名で、慶応大学の教授がアメリカの選挙戦のことを書いた文章を読んだうちの母から夏にEメールが届きました。
“私(母です。)の印象に残った言葉は、19世紀、フランスの思想家のトクビルいわく、<米国人の重大な特典は,他の諸国民よりも文化的に啓蒙されている事ではなく、欠点を自ら矯正する能力を持っていることにある]と述べている。ケニア出身の父を持ち、経済的にも恵まれなかったオバマを権力の中枢たるホワイトハウスの一歩手前まで押し上げた米国の民主主義の底力を看過してはなるまい…いつの日か、オバマに憧れて政治家を志す若者も出てくるに違いない。そんな政治家を抱ける米国が羨ましい。”
11月4日の大統領選挙の日、朝早くから投票のための長い列ができていて、その中にたくさんの若い人の姿があったことに、私は本当に感動しました。NY州はもともと民主党派の州なので、そこまでしなくてもオバマ候補に票が投じられるのは誰もがわかっていたはず。でも選挙に参加したい、自分の一票が時代を変えることができるんだ、と政治には無関心な年齢層をも大きなエネルギーの渦に巻き込んで新しい時代を生むことのできたオバマ氏の出現は、オバマ氏のスローガンのひとつであったHopeそのもだと思います。オバマ氏を次の時代のリーダーに選ぶことのできたアメリカの底力はきっと新しい時代を作り上げるに違いないと思います。
今、みんなが苦しい時期を一緒に乗り越えることで、希望が生まれるのではないでしょうか。来年は希望が始まる年なはずです。
ということで、私はユニオンスクエアーのベンダーからオバマTシャツを買ってしまいました。Hope!
では少し早いですが私のブログの番は今年はこれでおしまいですので一年の〆を。
皆様にとって新年が幸せなことがたくさんの一年でありますよう心よりお祈りしております。よいお年をお迎えくださいませ!
(大矢)