2009-08-17
例年に無い冷夏が続いているニューヨークですが、
今週は90度を越える、蒸し暑い真夏日が続くようです。
なぜかエアコンの調子がすこぶる悪いアクタスのオフィスでは、
1日の終わりになると、暑くて皆汗をかきながら仕事をしています・・。
アメリカでここ最近の話題といえば、
オバマ氏が提案している“public option”といわれる
健康保険について。
アメリカには日本のような国の健康保険制度がないので、
医療費は個人にとっても企業にとっても、大きな負担となっています。
そのため、アメリカ国民の15%は医療保険に
全く加入していないとも言われています。
そもそもオバマ政権にとっては、
この保険プログラムは公約した内容の中でも中心となるもの。
逆に言うと、この保険プログラムが通らないと、
オバマ氏の今後の政権の舵取りにかなりの影響があり、
2期目続投の可能性が少ないのではないかと言われるほど
キーとなる政策です。
そこでオバマ大統領は、各州を回ってPublic Debateをしている真っ最中。
これに真っ向から反対している共和党。
意外と変化に柔軟に対応できるかと思いきや、縄張り意を強く、
自分の身の回りでの大きな変化を嫌う傾向があるアメリカ人。
サラ・ペイリンなどの共和党政治家がDeath panelsなど
誤った情報を流し、コンサバティブな層をあおっているため、
特に南部の白人層の反対はかなりのもの。
大統領が言ったから、受け入れるモノ、という受動的ではなく、
活発に意見が行きうのは、アメリカの良い所だと思いますが、
批判の内容を見ても、コンサバティブな“黒人大統領”を
受け入れられない層には、今回のPublic Optionは
格好の非難の対象となっているように思います。
誰もが加入できる日本の国民保険は、上手く出来ていると思いますが、
税金の担い手が減ってきて、引き続き60歳定年が
法律で定められている日本は、将来的には不安があると思います。
日本の政治かもオバマ氏のように、本気で国の為を考えて
政策を打って欲しい、ですね。
とはいえ、日本の景気は上向きになっているという記事が、
今日のNew York Timesに掲載されていました。
"The possible end of the country’s deepest recession
since World War II. "
そしてこれはグローバルリカバリーの明るい前兆ではないかと。
そろそろ、リセッションも飽き飽きというところで、
早く景気が回復してくれる事を祈るばかりです!
松浦