2010-03-12
2週間に渡るオリンピックを堪能した後なので、どうしても何をどう考えてもどうしても思考はオリンピックに逆戻りをしてしまいます。先週のブログの方に引き続きの、2番煎じで申し訳ありませんが、オリンピックの話題にお付き合いください。
私はオリンピックは大好きで、冬も夏もかかさず、開会式から閉会式まで、できる限り民放で放送されているものは少しでもたくさん頑張ってみる努力をしてしまいます。もともと、スポーツ観戦は嫌いな方ではありませんが、オリンピックはなんとも言えなく格別。世界中のアスリートの本当の本当に必死な姿に心を打たれないはずがないじゃないですか!メダルの数にも一喜一憂し、選手の失敗した姿に心を痛め、素晴らしいパフォーマンスに心から拍手をし、なんともさわやかなイベントです。
今回のバンクーバーオリンピックは私の大好きなカナダという国での開催であったこともあり、私の関心はもちろん日本人選手の活躍、アメリカ人選手の活躍、そしてカナダ人選手の活躍!カナダはウィンタースポーツの本家本元、そしてカナダ人がカナダで開催されたオリンピックで金メダルを獲得したことがない、というジンクスも抱え、しかも開会式で、肝心要の聖火台がシナリオどおりに動かず不完全な姿で聖火をともすしかなかった、というアクシデント付の始まりです。
前回のブログの筆者の書かれたとおり、アメリカにいて民放でオリンピックを見ているとアメリカ人が活躍する競技が中心で放送されるので、どうも日本人の活躍がなかなか見られません。私は聖火台のある街の出身ですから、冬のオリンピックにも思いいれは強く、一昔前の日本人選手は冬のオリンピックでは活躍したのにぃ。。。と思いながら、必死に日本人選手の名前を探したり、するのですが、メダルカウントのレースにも入れてもらえなく、必然的に私はカナダ人とアメリカ人を応援することに。
感動した場面や選手は多々ありますが、私は今回、日本人のちょっと嫌なところを見てしまった気がしてなりません。そして、それはきっと島国でまだまだ鎖国的な文化の風土が育てるものなのだろうな、と思わないではいられませんでした。
オリンピックに出られること自体がすごいことですよね。みなさん、人にはわからないほどの努力をしてきているはず。そしてオリンピックでメダルを取ることができれば、それはメダルの色がどんな色だったとしても素晴らしいことですし、オリンピックはもちろん誰もがメダルを欲しいと思っているとは言え、参加することに意義がある、はずです。精一杯やったのだったら、それが一番。もちろん目指していたメダルが手に入らなかった悔しさはあるかもしれませんが、やっぱり自分が手にした成果を心から喜んで欲しいと思いますし、喜びや感動を思いっきり表現してもらいたいと思いますし、一緒にコンピートした選手の成果を心から喜んでもらえる日本人であって欲しいと思いました。
私はスケートのショートトラックのアポロ・オーノ君の大ファンですが、彼の何よりも素晴らしいのは、超一流のアスリートであり、オリンピックに出続けるための努力を重ねに重ね、そしてひとつひとつの試合の結果をそのまま受け止め、決して愚痴らず、自分のパフォーマンスに誇りを持ち、自分が負けた相手の選手の功績をたたえる、そのさわやかな姿に何より感動するのです。長野オリンピックがアポロ選手の最初のオリンピックだったそうですが、16歳のアポロ選手は結果を出せずに終了。そのアポロ選手にお父さんは激怒したのだそうです。結果が出なかったことに対してではなく、競技に対して100%真剣じゃなかった、ということに対してだったそうです。本当にスケートをやって行きたいのか自分で結論を出すように、お父さんはとアポロ君を人里離れた別荘に一人にしたそうです。一人で考えに考えて、やっぱりスケートをやっていく、と決めてアポロ選手はお父さんに電話をし、その決意を伝えたその日から、アポロ選手の今日までの姿勢はひとつも変わらないそう。アポロ選手が金メダルを今回はひとつも取れなかったにもかかわらず、どの選手よりも素晴らしいアスリートに見えるのは、きっとアポロ・オーノ選手がアスリートとしても人間としても一流なんだからなのではないかと思うのです。そしてそのアポロ君を育てたのは日本人のお父さんです。その日本人のオオノ氏が育てたアポロ君がこんな超一流のアスリートであるのに、日本で日本人として育ってオリンピックに出場してくる選手たちの、歯切れの悪さはなんなのだろう、と思わずにはいられなかったわけです。私の偏見でしょうか?
そして、もう一人、私を感動させた日本人はアメリカ人のナガスミライちゃんでした。4位で終わったオリンピックを大感激し、大きなスマイルとさわやかな姿勢でオリンピックを経験したミライちゃん。日本人として私はとっても誇りに思い、4年後のオリンピックでまた彼女のスケートを見るのが今から楽しみでなりません。
そして、こんな風に思ったことについて改めて自分の行動に照らし合わせて反省するに至った2週間でした。
バンクーバーオリンピックの閉会式は、開会式の失敗をカナダ人は見事にユーモアで包み、誰をせめるわけではなく、開会式で誰もが思った、「あららららら。。。」というリアクションを「あははははは!!!」に変換。こちらにも、国の大きさを感じた次第。
でもひとつ気になって仕方がなかったのは、開会式でも閉会式でもカナダ人の国際的なスーパースターに違いない、あのCeline Dionが登場しなかったことです。あの大げさまでなパフォーマンスが開会式で受けないはずはない、でしょ。なのにどうして?カナダ人に嫌われちゃってるのかなぁ、といらない心配をしていたのですけれど、あまりに気になったのでグーグルをしてみたところ、今入院しているのだそうです。ふ~う~~~うう~~ん、でした。ま、私は別にファンではないのでして、どうでもよいことではありましたが。。。
((大矢))