2010-03-15
戦後の固定相場制のもと、1ドル=360円という水準からはじまり、
1973年には完全な変動相場制に移行し、1ドル=120円台へ。
これは日本の経済成長率が群を抜いた高さであったと言えるようですが、
それを背景に、1980年代は日本がバブルに沸いていた頃で、
日系企業はアメリカに大進出。
マンハッタンでは三菱地所がロックフェラーセンターを
買収した事に象徴されるように、
多くの日系企業はマンハッタンにあるオフィスビルを購入。
この頃は、日系銀行のATMがマンハッタンのいたるところにあったと
言われていますが、日系企業そして日本人の多さを物語っています。
日系企業のビルオーナーは、テナントには日系企業を誘致し、
比較的リーズナブルで長期の契約をオファーしていたようです。
私はしばらくロサンゼルスに転勤をしていましたが、
昨年夏に久しぶりにマンハッタンに戻り、
懐かしいお客様周りをしていると、
??
以前はPark AvenueやMadison Avenueに構えていた企業が
3rd Avenueに多く引っ越している事に気付きました。
お話を伺ってみると、当時20年などの長期期間で結んだ契約が
2000年代のアメリカのバブル期に契約が切れ、
オーナーも日系企業ではなくなり、
更新をしようとすると家賃が倍以上に上がっていた事から、
引越しを余儀なくされた企業が多かったようです。
3rd Avenueは比較的家賃がリーズナブル、食事どころもあり、
そしてロケーションも大変便利。
ただ、オフィス街としては一等地とは言いがたかったようですが、
ある大手総合商社が2004年に3rd Avenueに引っ越した事を機に、
“日本本社に説明がしやすかったと”こともあり、
引越し先としてはますます人気の場所となっていったようです。
5番街の建物のオーナーを見ると、
世界の経済状況が分かると言われていますが、
以前はヨーロッパ系企業、少し前は中近東系企業のオーナーが多いそうです。
次はV字回復をしているといわれている、中国やインド企業あたりでしょうか?
松浦