2010-05-11
皆さん、こんにちは。
アクタスの奥村です。
飲茶、ショッピング、超高層ビル、ギャンブル、世界都市、イギリスの元植民地。
このキーワードを見て思い浮かぶ場所はどこでしょう?
そう、答えは香港です。
どうして香港の話をしているかと言いますと。。。
先週日曜日は母の日でしたが皆さんはどのように過ごされましたか?
私はと言いますと、夫のご両親と初のご対面!(緊張しました。。。)
家族と一緒に母の日のお祝いをしました。
夫は香港出身。
ご両親も同じく香港出身で、現在も香港で暮らしておられ、今回ははるばる香港からニューヨークまで来てくれたのです。そんなご両親と夫とで食事をしながら色んな話をしていたところ、
夫のお母さんがふと、
「香港に戻ったら、新しいメイドを探さないと。」と一言。
「へぇ~、大変ですねぇ。」
、、、ん??メイド?
そうなんです。
最近知ったのですが、香港では住み込みのメイドを雇うのはポピュラーな事なのだそうです。そして、そのメイドの殆どがフィリピンやインドネシア出身の女性だとの事。
数年前の情報ですが、香港には約23万人の外国籍メイドがおり、そのうち約16万がフィリピン人、6万6000人がインドネシア人。香港政府によって雇用条件が決められており、2年毎に更新される契約ビザもあるほど。月給は、食事つきの住み込みで3,670香港ドル(約5万8000円)ぐらいだそうです。フィリピン最大の外貨獲得源はメイドだそうで、フィリピンにとってメイドは欠かせない労働力でもあるようです。
メイドを雇うかどうかは個々の自由ではあるようですが、香港社会はメイドのいる生活を前提に構成されていると言っても過言ではないようで、雇わないのも難しいそう。配達人は「メイドのいる時間に伺います」と言い、子どもや老人を預ける施設はほとんど無く、学校の送り迎えもメイドが付き添ったり。メイドの存在は香港社会で確立されているようです。
アメリカに比べると保育園などの社会福祉が充実していない香港にとって、安い賃金で子育て家事全般を見てくれるメイドは重宝で欠かせない存在になっているよう。共働きの家庭、香港女性の社会進出を支えているのは、メイドたちなんですね。でも、利点もあれば、問題も多いようで、香港では毎年のように議論になるテーマでもあるそうです。
夫に幼い頃の思い出を聞いてみると、よくメイドの話が出てきました。メイドがご飯を作ってくれたりなどなど。香港ではそれが当たり前の事のようですが、私の両親は共働きだったものの、子育てと家事全般は母か祖母、最近は父も家事を手伝っているようで、そんな家庭で育った私からすると、家にメイドがいるという光景を想像しただけで、何だか不思議な感じがします。同じアジアの国でも違うんだなぁ、と改めて感じました。
余談ですが、小さい頃に見たテレビ番組で、香港出身の歌手アグネス・チャンさんが、日本に来て一番驚いた事は?と聞かれて、「屋外に鳩がたくさんいること。」と答えていて、理由を聞くと、「香港では鳩は食べ物なので、市場やスーパーで売っている事が当たり前。外に鳩がいると、皆捕まえて食べてしまうはずです。」との事。幼い私は、香港は何て怖いところなんだと思い、それが私が最初に抱いた香港の印象でした。未だに鳩料理は食べた事がありません。。。
アクタス
奥村真知子