2006-06-19
はじめまして。コンサルタントのアイです。
今回は新卒者の方々へ、私の就職活動体験について書かせていただきます。ただしこれは、就職活動の参考になるものではなく、こんな奴も普通に就職できたんだ、という安心材料にしていただければという気持ちで書きました。気楽に読んでください。
大学3年の秋、学生達はにわかに落ち着きを失う。それまで遊びほうけていた日本の大学生にとって最大の試練、就職活動が始まるからだ。ところが、私の通っていた3流私立大学ではそんな雰囲気すらない。心配性の私は一人で、「えー、そろそろ就職活動ってのを始めなきゃいけないんじゃないのかな、でも、何をどうすればいいのかな。」などと言って焦っていた。同じ大学の友人に聞いても「えーまだ早いんじゃないのぉ?」などどのんきな答えしか返ってこない。ここではダメだと判断した私は、他の有名大学に通う友だちに情報収集をして回る事にした。やはり、有名大学の優秀な学生には既に「青田買い」と呼ばれる企業からのスカウトが始まっていた。
当時の私はマスコミ志望。しかも、「CMを作る仕事をしたい!!それ以外はイヤなのよ。」と、かなり目標を絞り込んで(他に考えつかなかったとも言う)いた。まずは企業研究から開始。当時インターネットなんて便利な物は世の中に普及していなかったから(といってもほんの10年前)ありとあらゆる知り合いのつてを使って、その業界で働く人に会い、話を聞いた。それによると、CMができるまでに関わる会社は大きく2つ。1つは広告代理店と、もう一つはCM制作会社。簡単に言うと、企業が広告代理店に商品の宣伝を依頼して、そこで宣伝媒体を考え(TVCMや、雑誌広告、キャンペーン等)CMを作るに至った場合、CM制作会社に依頼をする。つまり広告代理店は大きく広告全般を扱い、CM制作会社は実際のCMの制作(撮影や編集)をするところだと言うのが取りあえずわかった。ここで私はない知恵絞って考えた。「広告代理店といえばピンからキリまであるけれども、CMに関わるためにはピンであるあのD通やH堂に入社しないとダメだよな。うーん」私の学歴じゃそんな会社に入る事はどう逆立ちしても無理な事ぐらい、いくら身の程知らずの私でもわかっていた。それならば、CM制作会社を狙ってみよう。業界専門誌を買って来て調べてみると、当時メジャーな制作会社は東京に約30程。いくら就職氷河期とはいえ(1990年代半ばからしばらくこう呼ばれる時代があったのです)30社もあればなんとかどこかに引っ掛かるだろう。そんな打算的な希望を胸に、穏やかな秋の日、のんきな同級生の中で一人メラメラと熱く燃えていたのであった。 続く