2011-08-17
ちょっと前の話になりますが、ロングウィークエンドを使って、Long Islandの東端、オリエントというところに行ってきました。
ビーチと自然に囲まれた非常に穏やかなところで、することは何もないので、ひたすらボーっとできるとても素敵な避暑地です。ワイン、生の野菜、果物が美味しくて、日ごろマンハッタンで自分がどれだけガサガサ生きているかを身にしみて感じます。
結論としては、非常にmemorableな週末になったのですが、今回お話したいのは、バケーション話ではなく、そこに行き着くまでの波乱万丈物語です。
そもそもことの始まりは、私の彼がバイクに乗っていたということ。
とっても気に入っているバイクで、昔は毎日ぶんぶん飛ばしていたそうですが、さすがにニューヨークに引っ越してきてから、市内で乗る勇気はないとのことで、もう3年ほどずっとガレージに放置されており、バイクの免許も期限が切れていました。
彼が、ふと思い立ち、バイクの免許を更新すると言い出したのが数ヶ月前。
教習所にまた通い、やっと免許を更新し、放置されてさびついていたバイクをわざわざアップステートのメンテナンスのお店まで持って行き、大枚をはたいて修理し終えたのが数週間前。
そんな様子を見るうちに、ここまでしてるんだからちょっと乗る機会がないとかわいそうかなと思い、「バイクで行く?」と私が(間違った)提案をしたのがきっかけで、あっさりとバイクで行く事が決定したのが旅の一週間前。
ちゃんとしたバイクに長時間乗るのは初めてな私。もちろんヘルメットやら防護服もなんにも持っていないので、大急ぎでヘルメットだけ購入し、服は知り合いのものをレンタル。
なんとかグッズが揃ったところで、出発日の一日前、ガレージにバイクを取りに行きました。
修理したてなので、完璧なコンディションにあるバイクのエンジン音に酔いしれている彼・・・。
サドルバッグという、荷物を入れるためのケースのようなものを、バイクの車体の横に固定するのですが、それを取り外し、及び開け閉めする鍵が、ガレージでは見つかりませんでした。
「きっと家に置いてきたんだよ」と言ってあまり気にせずそのケースを車体に固定し、家に帰ったのが午後11時頃。
家に戻り、さーて鍵は?と思い探し始めると、
案の定ないのです。
どこにも・・・・。
家中ひっくりかえして、物置にあるすべてのダンボールまでひっくり返しても出てこないんです。
この時点でもう日付は変わっており、「準備が悪い」こと・ひとに耐えられない私の不機嫌バロメーターはマックス・・・。
鍵がないと、つまりはケースが開けられない=荷物が入れられない=荷物をリュックで持っていかなきゃいけない。
そしてもちろん家にリュック、はありません。
鍵を探すことを諦め、しょうがないので、24時間営業のドラッグストアに片っ端から電話をし、「すみません、リュック置いていますか・・・?」と聞くこと30分。
もちろんどの店も、そんなもんはありませんという回答で、希望を失いかけたとき、思いついたのが、59丁目の24時間のアップルストア!
電話をすると、リュックありますよ~とのこと。
午前1時、大急ぎでバイクに乗りアップルストアに向かいました。
彼がバイクを止めて待っている間、私が走ってお店に入り、販売しているものの中で、一番大きいリュックを迷わず購入。
ものすごい達成感と共に、駐車されているバイクとその脇に立って私を待っている彼の元に、リュックをトロフィーのように掲げながら帰りました。
しかし、そのリュックを見た彼が開口一番、「でもそれってパソコン入れるようじゃない?」と冷たぁ~い一言。
せっかく見つけたリュックと、ものすごい達成感をその一言でぶち壊された私は、その場でぷっちーんとキレ、「わざわざパソコン用のリュック選んだと思ってるの?!一番ましなの選んだのに決まってるでしょ!じゃあどうしろって言うのよ!大体ことの始まりはあなたが鍵をなくすから・・・」と大噴火。
そのとき!
横で、ボンッ!ギギーーと嫌な音が・・・。
(次回に続く)
武田