2012-06-12
東日本大震災後、ご存知のとおり放射能汚染による原子力発電所の
安全性への疑問から、唯一運転をしていた北海道電力の泊原発3号機が
定期検査のため発電を停止したことにより、日本国内の原子力発電所が
全停止しました。
今夏の電力不足の不安から、原子力発電に変わる太陽光発電や
風力発電などの再生エネルギーや、企業が自家発電設備を備え、
その余剰電力を他地域にある工場などに供給する「みなし節電」の
新制度導入なども検討され始めています。
そんな中、先日エネルギーに関して面白い記事を読みました。
“ Welcome to the new world of energy, where pee, poo and dishwater replace oil and nuclear power.”
そうです。下水や排水からエネルギーを作り出すというものです。
すでにロンドン郊外などに10箇所の“パワープラント”があり、
なんと15000家庭に供給可能とか。
記事によると、バクテリアが排水の中の有機物を分解する際に
エネルギーを発生したり、汚物がメタンガスと水素を作り出し、
エネルギーに変わるとのことです。
車の燃料やウッドチップのような形状でも利用でき、
従来のエネルギーと同様に使用や活用できるとのことです。
下水や排水から作り出されるエネルギーはオイルほど十分では
ないようですが、注目すべきは“資源”がオイルなどのように有限ではなく、
ある意味無限なこと。
トイレに行かない人はいませんし、一日何回も“資源”を作り出している
ことは皆さんご存知のとおりです。
下水をエネルギーに変える技術が普及すれば、ビルディングそれ自体が
エネルギープラントとなり、人口の多い都市部ほど効果を発揮し
需要と供給の関係を十分に満たすことになります。
エコ、もしくは“資源”の有効活用ともゆうべき下水からのエネルギー創出は、
今あるものを余すところなく使い切る、ユニークだけれど
なかなかすごい技術だなと感心しました。
トイレの使用やトイレ休憩に関して、今後考え方が変わるかもしれません。
何しろエネルギー作りに貢献しているのですから。
神長