2013-10-30
2006年に「働く女性についての未来予測」という
タイトルでブログ書き、2007年に続編を書いた事があります。
そこから早くも6、7年が経とうとしていますが、
その後の日本の「働く女性たちの現状」は変わったのでしょうか?
安倍首相はアベノミクスの3本目の矢である成長戦略の中核として
「女性の活躍」を取り上げており、大手企業もトップが旗を振って
「女性の管理職」の登用を掲げています。
ところが、現実は女性の活躍とは程遠いところにあるようです。
ニューヨークの銀行に駐在員として派遣され、
最前線で働いていた知人がいます。年齢のころは40代後半。
この方は日本の総合職の女性 第1号の世代です。
当時、会社では制服を着ていた女性ばかりだった時代。
私服のスーツを来た女性総合職は「どこか違う人たち」として、
制服を着た女性社員からは違う目で見られ、
スーツを着た女性に慣れないおじ様たちからは
「扱いづらいと思われていた」と言われていました。
その後様々な国の駐在を経ながら実績を積み、
金融の中心であるニューヨークに駐在後、
日本に帰任後に配属された先が「女性推進委員会」なるものです。
その後にこの方と話をした時には
「他の会社でも続々とこういった部門が設置され、
企業同士の横のつながりが出来て定期的に集まり、
違う業界の最前線で働いてきた女性と話す機会があり面白い」とは
言われていましたが、はたから見ると、現場を良く知っていて
仕事が抜群に出来る人物を、なぜ全く金融業務とは関係の無い
部門に配属するのかが、本当に疑問です。
「銀行のお手本になって欲しい」という会社視点の
宣伝活動の一環に違いないのですが、
本来の「女性の活躍」とは程遠い気がしてなりません。
そして、こういった第一線で道を作ってきた女性の共通点は、
独身者が多いことも、日本社会の問題だと思わざるをえないのでした。
日本にいる友人たちの中には、子供を生んで育児休暇を取って、
会社に戻った友人たちは多くいますが、
ことごとく「第一線とはかけ離れた部署」で働いています。
そんな中、私の同僚が、上野千鶴子さんの
「働く女は幸せですか?」というインタビューを紹介してくれました。
http://toyokeizai.net/articles/-/22304
個人的にはその通りっ!!!と大きくうなづいてしまいました。
日本のトップが本気で女性の活躍を願っているなら、
根っこにある社会の仕組みから取り組まないと、
何も変わらないどころか、既に歪みが出てきています。
高齢化が進む中、移民政策は進んでおらず、
女性登用に重きを置かざるを得ない日本ですが、
果たして今後はどうなるのでしょうか?
松浦