日本に新しい島ができた、とのニュースに明るい話題を皆さんとシェアしたいと思い、今回のブログでお届けしたいと思います。
東京から南へ1000km、小笠原諸島の無人島のひとつ、西之島の近くの海底から噴火が起こり、新しい島が出現したのは、昨年11月21日のこと。
11月18日にマグニチュード4.5の地震の後、20日から白煙と蒸気が上がり始め、その後21日に新島ができ始めましたが、当初は幅200m, 長さ300mほどで、専門家も新島の存続に懐疑的だったそうです。新島はその後も成長を続け、当初の30倍もの大きさとなり、西之島と合体したのとのニュースが報じられたのは、数日前のことです。
1973年にIcelandの近くに出現した、Surtsey Islandは約40年の月日のなかで、波に洗われついにはなくなってしまったとの例もあるので、専門家の心配も当然です。
新しい溶岩が出ることがなかったことが、原因のようですが、西之島と合体した、この西之島新島はまだまだ活動を続けているので、当初の専門家の心配は無用となることを祈るばかりです。
それではどのように新しい島々は形成されるのか。
今なお、活火山を持つハワイを例にすると、Hawaiian Hot Spotと呼ばれる、溶岩の噴火口があり噴出で一番初めに形成されたのが、カウアイ島です。
このHot Spotが動くことはありませんが、Pacific plateは移動するため、
長い年月の間に北東方向に移動するこのプレートに乗り、カウアイ島は移動しました。Hot Spotから離れたカウアイ島には別の噴火口はなく、新しい形成はなかったようです。
その後オアフ島ができました。オアフ島も長い年月の間にHot Spotから移動をし、次にマウイ島ができました。その後同様に、マウイ島もHot spotから移動し、次にハワイ島ができました。
Hot Spotを持つハワイ島には現在Hualalai, Mauna loa, Kilaueaの活火山が存在し、さらにハワイ島の南側にLoihiと呼ばれる海底山があり、1万年後には新しい島として出現することになるとの事です。まだこの先、ハワイの島々が増える可能性があるわけで、正直驚きです。
現在の日本も、数万、数億年という年月のプレートの移動と、噴火口からでた冷えた溶岩の合体によって作られたわけで、西之島新島も噴火口の活動が続くならば、数万年後は周辺に島々が形成される可能性もあるわけです。(残念ながらこの目で確かめることはできませんが。)
46億歳の地球もまだまだ力が衰えていません。
西之島と合体をした新島が一時、Snoopyの形に似ていると話題になりましたが、その後も西之島を侵食するように成長を続け、島の形はどんどん変わっています。
“百聞は一見にしかず”ご興味のある方は下記サイトから映像をお楽しみください。もう少し上手なカメラマンはいなかったのか、と映像を見ながら少々突っ込みたくなりますが、迫力ある映像には変わりありません。
http://www.youtube.com/watch?v=eGgNKu4TDno
http://www.youtube.com/watch?v=YZY6kH_RXSU
http://www.youtube.com/watch?v=5wKnwmRflnA
海上保安庁によると新しい島の出現は1973-1974年以来との事だそうですが、この新島は領海内に自然現象でできた島のため、国際法上自動的に領海の所属国に帰属するため、自動的に日本の領土として認定されるとの事です。
産声を上げたばかりの新島ですが、このまま見守りたいと思います。
神長