こんにちは。ニューヨークの大矢です。
何年か前のブログにティファニーブルーのお約束、というタイトルでブログを書いたことがあります。イヤリングの片方を失くしてしまったけれど、カスタマーサービスに相談をしたら片方だけ半額より少し高い値段だけで用意してくれた、と感動をして書いた内容でした。買った証拠のレシートを要求されることもなくて、これが一流、ということなんだなぁ、と感動したお話しでした。
そして数年経った今回は、ティファニーのカスタマーサービスにひどく落胆したお話しです。
私はもう10年以上もティファニーのキーリングを使っています(写真)。
スターリングシルバーでできた結構重量感のあるどっしりしたハートのオブジェに固いゴムのループがついています。このループはシルバーのハートの中にねじとめる仕組みになっています。
大親友にねだってバースデープレゼントに買ってもらったものですし、もう10年以上も使ってきているので、ハートについている傷が自分の心の傷をそのまま映し出しているようで(?)大いなる愛着もあります。少し重たいハートの重量が手の中で存在感もあるんです。
このキーリング、ひとつだけ難点があるんです。この赤いループの部分。固いゴムの芯は細いコイルになっていてそれなりに強度を考えて作られてはいるものの、所詮ゴムです。鍵を鍵穴に入れてくるっとまわすとどうしても、ハート近くの裾の部分がよじれてしまい、そこに負荷がかかるので、その負荷にゴムが負け時間が経つと裂けてしまうんです。どのくらいの耐久期間かというと、天候やそのループ次第で、1年もしないうちに裂けてしまったこともあれば、数年持ったこともあり、なんとも言えないのですが、永遠のものではないのは確かです。
これまで何度、5番街のティファニーの6階のカスタマーサービスに、このループを取り替えるために出かけたかなぁ~。あまり覚えていませんが、5回は行ったことがあると思います。最後に行ったのは1ヶ月ほど前のこと。そしてティファニーに初めて落胆を覚えたのもこの時のことです。
これまで、何度もループを取り替えてもらったことはありましたが、いつも気持ちよく無料で、どうぞ!と取り替えてくれてきており、こんなゴムの部品くらい安いものですけれど、10ドルくらいチャージしてもよさそうなものなにティファニーは流石だなぁ~、とその都度感激していました。ところがです!今回は、ループを取り替えてくれた後に、カスタマーサービスの女性が、カタカタとキーボードを叩きながら、「値段が見つからないわぁ~」なんてつぶやいて私を帰してくれません。「え~、お金かかっちゃうのぉ~」と心情穏やかじゃない私。一応、「今までお金を請求されたことはないのですが。」と言ってみたところ、このカスタマーサービスの方、「もちろんお金はかかりますよ。無料なことなんてありません。今まではたまたまいつもコンプを受けてきただけだと思いますよ。」なんて、とぉっても感じ悪し。その上、コンピューターの画面に出てきているらしい値段表にこのループの値段が見つからないらしく、暫くカタカタとキーボードを叩いた後、奥に消えて行きスーパーバイザーに聞いているのかなかなか戻ってきません。コンピューターで調べて見つからないんだったら、実はやっぱり無料なんじゃないの?と、私の中ではフツフツと疑惑と不満が湧き上がってきます。やっとブースに戻ってきた彼女の口からは、涼しげに「50ドル+タックスです。お支払いの方法は?」の台詞が。50ドル~~~?!?!?ただのゴムの紐みたいなものですよ。さきっちょにねじがついてますが、どう見積もったって原価は1ドル(根拠はありません。ただのフィーリングです)。ティファニーだから10ドルって言われても仕方ない。20ドルまでだって仕方ないと思う。でも、50ドルはないでしょ~。そう思いませんか?でも、このループ、代替品を他で購入できるわけではなく、無しでは使えず、ユーザーとしては購入するしかないんです。そこに付込んだひどい商法だと思いませんか?50ドルですよ、50ドル。そこで喧嘩をしたところではじまりません。渋々クレジットカードをお財布から出して支払い、とんでもなくいやぁ~な気持ちでブースを去った私でした。そうそう、しかも、要りませんけど、いつもお断りしてますが、、このカスタマーサービスの方、例のティファニーブルーの皮の袋もバックもくれませんでした。
待たされている間に、テーブルの上においてある各種サービスフィーのリストを眺めていましたが、ジュエリーのスチームクリーニングポリッシングの料金が知らない間に大変な高額に。その昔はシルバー製品は指輪のような小さくて取り扱いが簡単なものは5ドル、ブレスレットやネックレスなど少し取り扱いに気をつけるものは15ドルとかでした。なので、気軽に1年に1度はポリッシングをしてもらっていました。ティファニーのカスタマーケアーは素晴らしいなぁ、とやっぱり感動したものでした。その後確かに1ピース20ドルくらいまで値上がりした記憶もありますが、もう今なんて、はっきり覚えてませんが50ドルくらいするみたいです。
いつの間にか、ティファニーもどうしてしまったのでしょう。リーマンショックの余波なんでしょうか。経営方針が変わった?こうやってひとつひとつ一流なサービスが消えていくのでしょうか。。。私の中でティファニーへの気持ちが本当にブルーになった、寂しい出来事でした。たまたま心無いカスタマーサービスにあたったのかもしれません。彼女は、私を見て、この人はビンボーそうだから、ティファニーにとっては上顧客じゃないんだから、サービスをする必要なんてない、と思ったのでしょうか、それともティファニーのサービスのクォリティーが変わったのでしょうか。
本当に一流なものは永遠に同じ輝きを見せて欲しいものです。
ティファニーブルーがくすんで見える今日この頃です。
((大矢))