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芸術の秋
急に寒くなり、もうそろそろニューヨークではセントラルパークの木々も紅葉の季節を向かえます。芸術の秋。私は絵が好きです。描くのも好きですがへたくそですし時間と心に余裕がなければ絵を描くなんてこともなかなかできるものではなく、私の最近のお絵かきと言えば会議中に資料の余白にいたずらがきをするくらいなものです。絵を描くのが好きになったのは小学校の時に絵の教室に通ったおかげです。絵の教室に通うことになったきっかけは、小学校1年生の時の写生会でした。学校に入って初めての写生会だったそうで、全く記憶にはないのですが、図工の時間を使って、というよりもお弁当を持って牧場に出かけ1日がかりで水彩画を描くというイベントだったように思います。小学校に入って最初の芸術作品だったためでしょうか、全員の絵が廊下に張られ、参観日にたくさんの「ギャラリー」の目を楽しませるといった学校側のもくろみだったのですが、家の母にとっては娘の低脳さを思い知らされる出来事であったのです。もともと、私はかなりトロイ方で、今でも仕事を離れると、話すのもトロイ、食べるのもトロイ、走るのもトロイ、かなりスローなテンポで生きております。小さな頃の言動には、母は本気でこの子は低脳なのではないかと悩んだそうです。さて、この母を悩ませた写生会の絵ですが、大きな画用紙の真ん中に本当に小さな小さな牛が1匹立っているだけ、というなんともアバンギャルド(?)なものだったそうで、母の目には猫が一匹にしかどう見ても見えず、お弁当を持って1日出かけたあげく---私の性格から言って、10分くらい画板に向かったと思ったらあとはそこら辺で遊びほうけているようなことはなく、絶対にずっと何時間も努力してのこの猫一匹だったことは間違いがなかったのです。というわけで早速、街の公民館で週に1度の絵の教室に通うことになりました。そこで絵を描く方法や楽しみを教えてもらい、私はすっかり画用紙いっぱいに大きな構図を描いてきれいな絵の具の色を載せる楽しみを覚え、1年後には札幌の絵の教室にアップグレードされ、暫く続けたように覚えています。かといって才能があったわけではないですから、所詮、地域のコンクールでなんとか賞をもらったことがあるくらいですが、でも以来、絵を描くのが好きになり、今でも会議中に絵をかいているといった次第です。そして絵を鑑賞するのも好きになりました。絵が好きなおかげで、それだけ私の人生は豊かになったと思います。母に感謝。世の中で一番大切で一番大変で、でも一番やりがいのある仕事は「親」なのではないでしょうか?どうも私には縁のない仕事ですが。。。((大矢))