最近また本をたくさん読んでいます。
上司からは仕事に役に立つ本を読めと言われそうですが、昨年はどうもノンフィクションやサスペンス小説ばかり読んでいたので、最近は文学作品が読みたくなり、先週からスコット・フィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」を読み始めました。同書はアメリカ文学を代表する作品の一つであると評されていますが、昨年に村上春樹の翻訳で出版されたのでそちらで読んでみることにしました。
1920年頃のNew Yorkが舞台なんですが、主人公は“ニューヨークのま東に位置する、細長く伸びた騒々しい島の上”、つまりロング・アイランドに住んでいます。更に、“一対の巨大な卵が、西半球ではもっとも従順な海水域――つまりロング・アイランド海峡という湿った大きな裏庭――に向けて突き出している”片方のウェスト・エッグというところに家を借りたとあります。
本当にそんな場所があるのだろうかと思い、地図を広げて探してみましたが見つかりませんでした。やはり架空の場所でしょうか。小説では“ニューヨーク市から二十マイルばかり離れたあたり”とあるので、Great Neckという場所あたりかと思うんだけどどうなんだろうとか、当時の地下鉄と今の地下鉄はどれくらい違うんだろうかとか、当時の情景を思い浮かべながらロングアイランド(クイーンズ)からマンハッタンへ通う間にこの本を読んでいます。まだ三分の一程読んだだけですが、徐々に面白くなってきました。
村上春樹はこの作品を訳したくて作家になるのを志した程、彼に影響を与えた作品だそうです。村上春樹の本も学生時代にたくさん読んでいましたが、時間が無限にあった学生時代が終わりを遂げるにつれ、読む本も実用書であったり手軽に楽しめる本に変わっていきました。
因みに留学生の間では(少なくとも自分の周りでは)東野圭吾が大流行しており、今でもたくさん回ってくるのでよく読みます。確かに凄く面白いですが、やはりエンターテイメントの要素が強いので(勿論それはそれでいいのですが)、最近は昔感じた心に染み入るような作品を再び読みたいと思っています。New Yorkにいると英語から離れがちになってしまうので、次は英語の作品を読む予定です。皆さんも何かお勧めの作品があれば教えて下さい。
中田