アメリカは、世界的に見て給与水準の高い国の一つです。とはいえ、「実際にはどれくらいの年収が一般的なの?」「すでにアメリカにいる自分の立場では相場に合っているの?」と気になる場合もあるでしょう。

本記事では、米国政府の公式データをもとに、業界・職業別、エリア別のデータも交えながら、アメリカの平均年収と2027年までの見通しについて解説します。

併せて、現地での生活コストや福利厚生を踏まえた年収の捉え方にも触れ、アメリカで転職を考える際のポイントを紹介します。

ぜひ今後のキャリアを考える際の参考にしてください。

アメリカの平均年収をデータでチェック

年収の平均と中央値

アメリカ労働統計局(BLS)が2026年に発表した最新データをもとに、現地の給与水準を見てみましょう。

BLSが2026年5月に発表した「Occupational Employment and Wages — May 2025」によると、2025年5月時点のアメリカの平均年収は$69,770。前年($67,920)から約2.7%上昇しました。2026年10月時点のレートを目安に「1ドル = 158円」で計算すると、日本円で約1,102万円です。

ただし、「平均値」の場合、一部の高所得者が値を引き上げていることがあります。より実態に近い給与水準を知るなら、データを順に並べたときに、ちょうど真ん中にくる値を示す「中央値」を確認することが重要です。

BLSが発表する時給の中央値($24.51)をもとに年間2,080時間で計算すると、アメリカの年収の中央値は$50,981(約805万円)です。

日本の年収の中央値(350~400万円前後)と比べると、高い給与水準であることが分かります。

業界・職業別の平均年収

業界や職業別の平均年収についても見てみましょう。

民間企業に絞ってデータを確認すると、2025年の業界別の平均年収は以下が目安となります。

※BLSの産業分類(NAICS)にもとづき、情報通信は「情報(Information)」部門の平均値としています。

産業平均年収日本円換算(1ドル = 158円の場合)
情報通信$190,981約3,017万円
金融・保険$153,041約2,418万円
法律$139,355約2,202万円
製造$89,471約1,414万円
医療・福祉$66,522約1,051万円
宿泊・飲食サービス$30,773約486万円

※米国労働統計局「QCEW: Private, NAICS Sectors, U.S. TOTAL, 2025 Annual Averages」(2026年9月公表)をもとに作成

※日本円は2026年10月時点のレートを適用

民間企業全体の平均年収は$79,094で、前年($75,850)から約4.3%上昇しています。

続いて、職業別の平均年収です。

職業平均年収日本円換算(1ドル = 158円の場合)
医師$262,040約4,140万円
弁護士$185,840約2,936万円
ソフトウェアエンジニア$148,100約2,340万円
データサイエンティスト$126,800約2,003万円
金融・投資アナリスト$116,800約1,845万円
建築家$106,260約1,679万円
会計士・監査人$94,750約1,497万円

※米国労働統計局「Occupational Employment and Wages — May 2025」(2026年5月発表)をもとに作成。医師は「Physicians, all other」、ソフトウェアエンジニアは「Software developers」の値

※日本円は2026年10月時点のレートを適用

専門性の高い職業では、平均年収が10万ドルを超えるケースが多く見られます。一方で、ファストフード店員($32,150)やレジ係($33,180)など、サービス業や小売業関連の職業は3万ドル台にとどまり、職業による格差が大きくなっています。

州別の平均年収と地域差

平均年収は州によっても違いが出ます。

いくつかの州のデータをまとめると、以下のようになります。

州平均年収日本円換算(1ドル = 158円の場合)
マサチューセッツ$85,610約1,353万円
ワシントン$83,330約1,317万円
ニューヨーク$82,460約1,303万円
カリフォルニア$80,690約1,275万円
イリノイ$71,130約1,124万円
テキサス$65,750約1,039万円
ミシシッピ$50,810約803万円

※米国労働統計局「May 2025 State Occupational Employment and Wage Estimates」(2026年5月発表)をもとに作成

※日本円は2026年10月時点のレートを適用

最も高いマサチューセッツ州と最も低いミシシッピ州では、平均年収に約1.7倍の差があります。なお、州ではないワシントンD.C.は$111,010と、全米で突出しています。

アメリカ内では産業構造の違いと、住宅費や物価の違いが影響し、地域による平均年収の差が顕著です。

大都市部では平均年収が高い傾向にありますが、物価や家賃も高くなります。

年収を軸にキャリアを見直す際は、地域選びも重要な要素になります。

2026〜2027年のアメリカの平均年収はどうなる?見通しを試算

BLSの最新データでは、アメリカの平均年収は1年間で$67,920から$69,770へ、約2.7%上昇しました。この伸び率が今後も続くと仮定すると、2027年の平均年収は約$73,620(約1,163万円)になる計算です。

年平均年収日本円換算年収の中央値日本円換算
2025年(実績)$69,770約1,102万円$50,981約805万円
2026年(試算)約$71,670約1,132万円約$52,370約827万円
2027年(試算)約$73,620約1,163万円約$53,800約850万円

※2025年はBLS「Occupational Employment and Wages — May 2025」の実績値。2026年・2027年は、平均・中央値ともに前年比+2.7%が続くと仮定した編集部の試算であり、BLSなどによる公式予測ではありません

※日本円は1ドル = 158円(2026年10月時点)で計算。為替レートの変動により円換算額は大きく変わります

実際の伸び率は、インフレ率や景気、労働市場の動向によって上下します。また、年収の額面が上がっても、物価も同じように上がれば、生活の実感としての豊かさは変わらない点にも注意が必要です。

職業や地域による年収差は大きいため、転職や年収交渉の際は、こうした全体の傾向に加えて、自分の職種・地域の最新の相場を確認することが大切です。

アメリカで転職を考える際の年収の捉え方

アメリカで後悔のない転職をするためには、次の2つの視点が欠かせません。

  • 年収は「自分の市場価値」を知るための指標
  • 福利厚生や生活コストとのバランスも重要

以下で、それぞれの視点について詳しく解説します。

年収は「自分の市場価値」を知るための指標

キャリアを見直す際は、「年収は自分のスキルや実績が市場でどう評価されているかを示す目安である」という視点を持つことが重要です。

アメリカでは、年齢や勤続年数ではなく、個人のスキルや実績がより評価されます。そのため、年収は個人の能力に対する評価として捉えることができます。

まずは、本記事で紹介した最新データを参考に、自分と同じ業種や働いている地域の平均と自分の年収を比べ、スキルや実績が正しく評価されているのかをチェックしましょう。

自分のキャリアの現在地を確認することで、スキルを磨くべきか、転職すべきかを見極めやすくなります。

福利厚生や生活コストとのバランスも重要

アメリカで年収を軸に転職を考える際は、額面だけで判断せず、福利厚生や住む場所の住宅費、税金などの支払いとのバランスを見て選ぶことが大切です。

アメリカでは多くの場合、企業の健康保険に加入できますが、日本のような国民皆保険制度はなく、補償内容や自己負担額は雇用先によって異なります。

また、401(k)と呼ばれる確定拠出型の退職年金制度についても、企業側が一定の割合を上乗せする「マッチング拠出」の有無や割合の確認が必要です。

データで見てきたように、高収入でも、住むエリアによっては住宅費や医療費、税金が高く、思ったよりも手取りが少ないということもあり得ます。

年収額だけの比較に終わらせず、総合的な視点でキャリアを選びましょう。

アメリカで年収アップを実現するために押さえておきたいポイント

年収アップを目指すには、自分に合う求人を見つけ、専門スキルや実務経験、英語力の面で自分の価値をしっかり伝えられるよう準備することが不可欠です。

アメリカの企業は入社後すぐに活躍できる人材を求めています。

特にビザ取得を前提に転職する場合は、企業がスポンサーになってでも採用したいと思う人材でなければなりません。

自分に合う求人情報を探し、アピールを最適化するためには、転職エージェントを活用するのも有効です。

Actusは、ニューヨーク本社を中心に、ロサンゼルス、シカゴ、ダラスなどの主要都市から現地就職・転職をサポートしています。

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年収を軸にキャリアを考えたい方は、まずはお気軽にお問い合わせください。キャリアについてのご相談も可能です。

まとめ

平均年収を見る際は、単純に日本より高いか低いかの比較で終わらせるのではなく、生活コストや税金を踏まえた実質的な捉え方をするのが大切です。

また、アメリカで転職を希望する場合は、福利厚生や仕事のやりがいとのバランスも考慮する必要があります。

年収は自分の立ち位置を示す目安にもなるものです。自分のキャリアの現在地を確認することで、今後スキルを磨くべきか、転職して新しい環境に挑戦すべきかを見極めやすくなります。


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