2010-10-18
相性、というものはどんなものにもあるものだと思いますが、
どうも私はとある航空と相性がよろしくないようです。
そう飛行機に乗ることのある生活を送っていないので
ほんの数回のことが深く印象に残るのかもしれませんが。
もう何年も前のことですが、日本から帰ってきた時のこと。
確か天候が悪かったのか、霧が濃かったのか、原因は忘れましたが、
その航空のせいではない原因でニューワークに降りることができないことになり、DCにダイバートするとの機長のアナウンスが入りました。
かなりニューワークの上空を旋回して状況が好転するのを待った後だったと思うので燃料のこともありしかたのない判断だったと思います。
DCからはどうやって帰るのかなぁ。。。と心配しても乗客に選択肢はありません。私の乗った飛行機はDCへ。
DCへ到着した後も、税関を通る順番待ちをしなくてはならないとかなんとかで、機内で長い時間待たされた後にやっと飛行機はゲートへ。
やっと税関を通ったのはもう夜の11時を過ぎていたように思います。
その夜は航空会社が用意したモーテルに一泊。翌朝お迎えのバスに乗ってまたまた同じ飛行機に乗ってニューワークへ。
やっと帰ってきた、とほっとしたのも束の間の幸せで、すぐに私は再度の災難に直面。DCで預けなおした私のスーツケースが行方不明。Sorryのひとことも言わない係の人にクレームをし、帰宅。
それから2日ほど航空会社と電話でやりとりをし、やっとスーツケースが見つかって届けてもらえることになったので、会社を早退して帰宅したものの、約束の時間になってもスーツケースは届かない。電話をしても、待てといわれるばかり。あまりに届かないので今日はあきらめるか、と外にお買い物に出てみてびっくり。アパートの建物の外にスーツケースがぽつんとたっておりました。災難はやっと終了。
事態はすべてアクシデントであることは理解できますが、
どうも、誠実に対応された感じがしなく、なんだか面白くない後味の残る経験でした。私のせいでもないわけですし。。。
そして今回。珍しく国内出張に出かけることに。
ニューワークからラスベガスの4時間半のフライトです。
夕方のフライトだったのでマンハッタンからの空港行きバスが渋滞に突入。
それは想像していたのですが15分に1本出るといううたい文句の空港バスが待っても待っても来ません。結局30分待ってやっとバスがやって来ました。もちろんこれは航空会社のせいではありません。
(ニューワーク発着ということを別にして、ですが。)
もう少し状況を読む必要のあった私のせいです。
夕方の4時台、5時台にマンハッタンからニューワークに向かう必要がある場合は絶対エアートレインをお勧めします。
バスもタクシーも渋滞にひっかかってしまえばどうにもなりませんから!
あと25分で飛行機が出ちゃう!という時間に空港に到着。
走って走ってゲートへ。
間に合ったと思いますか?
間に合ったのです。なんでも最後まであきらめではいけないですね。走った甲斐があったというものです。
ボーディングが始まっていたので、そのまま何も問題なく、どなたにご迷惑をおかけするわけでもなく飛行機に乗り込みました。
オフィスを出る時にウェブサイトでチェックインをしてボーディングパスをプリントしていたこと、
窓側の席をアサインしていたのですが、あまりに後ろの方だったので、10列ほど前の通路側が開いていたのを見つけてその席に変更しておいたこと、
すべてが幸いした、というところでしょうか。
(荷物は預けない、予めチェックインしてから出かける-お勧めです。)
先ほどまでのバスの中での焦る気持ちとは裏はらに、
今日はついているかもしれない、
ラスベガスに着いたらバッフェでも食べに行ってちょっとギャンブルなんかトライしちゃおうかなぁ、と
幸せな気分で座席に。
飛行機はゲートを離れ滑走路へ向かいます。
滑走路の順番待ち、当然のことですよね。
ところが待たされること1時間。1時間経っても飛行機が動きません。
どうした、どうした、と機内がざわついてきます。
ニューワーク発ですし、ラスベガス行きですから、大声で文句を言い始めるジャージー訛りの方々もいらっしゃり、
機内は騒然としてきます。
ここでやっと機長のアナウンスが。
空港内のコンピューターがダウンしたらしく管制塔でも何もできないのでコンピューターが立ち上がるまで待たなくちゃならない、とのこと。
え???。という不満の声が出るものの、仕方ないこと。
しばらくしてまた機長のアナウンスが。
もう少し詳しい状況がわかったのでお知らせします。
管制塔でガス漏れがあったので管制塔からは全員が避難。なので、現在はニューワーク空港からの離発着はすべて不可能な状態だ、というのです。
ガス漏れ????管制塔から全員避難?勘弁してよぉ???、と思いましたが
今思えば、空港中に燃料満タンの飛行機が待機していてガス漏れはまずいんじゃないでしょうか。。。
管制塔の人が避難するのであれば、私たちは飛行機に乗ったまま待機していて安全???
ひどい。
さて、また数十分たって機長のアナウンスが。
管制塔が正常に戻ったので、問題なくテイクオフができるものの、
この飛行機の前に25機が離陸の順番を待っているので、
この飛行機が飛び立てるまでどのくらいかかるかわからない、とのこと。
私の近くに座っていたMr. & Mrs. Jerseyが大きな声で文句を言い始めます。
こんなこと、今まで一度もなかった。これはXX航空と一緒になったせいに違いない!
XX航空のオペレーションが悪いのだ!
色々な文句があるものです。ほんとに。
というわけでまだ小一時間は動きそうになく、電話を使ってよいというお許しが出ました。
で、久しぶりに友人に電話をし、今こんな状況なのよ!なんて笑って話していると、ものの5分もしないうちに飛行機が動き始め
電話を切るようにというアナウンスが入ります。
友達に、状況を説明してそそくさと電話を切り、飛行機が飛び立つのを期待。
ところが、です。
少し動いたと思ったら、またまた飛行機が停止。
そのままなんの説明もなく、数十分が。
Mr. & Mrs. Jerseyがまた大声で文句を言い始めたのは当然のこと。。。
それをなだめるために、フライトアテンダントのおばちゃんがずっと近くに立って
私たちは何も聞かされていないからわからないのよ。私は30年も飛んでいるけれど、こんなこと初めてだわ!
なんて言ってます。
そのうち飛行機がゆっくりと動き始めましたが、なんだか様子が違います。雰囲気といいスピードといい、
これから滑走路を飛び立つ、という感じではないのです。
そのうち、飛行機のエンジンがとまり、機内が明るくなります。
つまり、飛行機がゲートに戻った、ということです。
え??????。問題なかったんじゃないのぉ?今までの2時間はどうしたわけ?
しばらくして再度機長のアナウンスが。
ファーストクラスの乗客で具合が悪くなった人がいて、
フライトアテンダントの判断でこの人をおろしたほうがよい、ということになり、ゲートに戻ったとのこと。
この後給油をしてから、このまま飛び立ちますからもう少し辛抱していてください、
ということです。
待つこと15分ほどでしょうか。
やっと、飛行機は滑走路へ向かい、無事にそう順番待ちもすることなく、飛行機は飛び立ちました。
2時間半です。
どれも仕方のないことだったのでしょう。
航空会社のせいだとは思いません。
空港のオペレーションが悪いように思います。
病人が出たのも航空会社のせいではないし、確かに飛んでる途中におかしなことになるよりは絶対によい判断だったわけで。
でも、なによりもまずかったのは、
今どんな状況でどんなことになっているのか、を乗客にタイムリーに説明をしなかったこと。
そして、私たちのせいではない、の姿勢を一貫してつらぬき、
飲み水やスナックくらい配ってもいいのではないか、という乗客のブーイングに、
飲み水は欲しければあげます。スナックは有料なのでできない、というスチュワーデスの説明。
飛行機の中に閉じ込められている私たちには何の選択肢もないですから、仕方がないものの、
飛行機がやっと飛び立ったのは夜の9時半近く。
6時30分くらいから飛行機に座っている乗客の気持ちの配慮のないオペレーションはどんなものかと。
飲み物くらいだまっていてもサーブしたり、ちょっとしたスナックを配るだけで、人の気持ちなんて、航空会社も大変だ、くらいになるものです。
更に悪いことに、フライトアテンダントは現場で嫌な思いをするのが嫌なのでしょう。
私は乗客に食べ物をサーブするべきだと言ったのですが、
一刻も早く飛行機を飛ばすべきだというキャプテンの判断なので、
私にはどうにもしてあげられない、と乗客に告げる始末。
ラスベガス到着はニューヨーク時間で既に夜中をまわっておりました。ホテルの部屋に無事に入れたのは1時近く。
おなかぺこぺこ、気持ちも体力もへとへとだった私は
仕方なくルームサービスでスープを頼み、暗いホテルの部屋の隅で夕食をすませることに。
もうこの航空会社の飛行機には乗りたくない!と今のところは思っています。
((大矢))