○現在のお仕事内容をお聞かせください
日本の大手下着メーカーのスポーツウェア部門で、Production & Operations Coordinatorとして勤務しています。主な業務内容は在庫管理、Shippingなどのロジスティック関係、及び副社長アシスタントとして日本との新製品開発業務のサポートをしています。社員は約10名で、私と副社長さん以外は全員アメリカ人又はイギリス人です。その為、日系とはいえど社風はかなりアメリカ的です。在庫管理は地味ですが会社の収益性にとっては非常に重要なタスクです。セールスチームと定期的にミーティングをし、今後の販売予測、市場動向など様々な要素を加味して毎月調整をしなければなりません。また、新製品開発においても、日本人とアメリカ人の体格差などから北米向けに独自に開発しなければならない製品もあり、日本の開発部門と連携し密なコミュニケーションが必要になります。社員がほぼアメリカ人の為、資料の翻訳、会議の通訳も業務の一部となっています。
○バックグラウンドを教えてください
日本の高校卒業後、ロサンゼルス郊外にあるCommunity Collegeへ留学し、コンピューターサイエンスを専攻。8年半のロス滞在後帰国し、広島にある大手自動車メーカーのパワートレイン部門へ技術翻訳として採用され、5年間勤務。日本で働いている間にグリーンカードが取れた為、米国アラバマ州にある大手自動車メーカーのエンジン工場で翻訳・通訳として3年8ヶ月勤務。その後ニューヨーク、クイーンズへ引越し就職活動を開始し、Actusさんを通じて今の会社のポジションを得て、現在に至る。
○就職活動はどのようにされましたか
ニューヨークには一度住んでみたいと思っていたので、州外から就職活動をするより先に引っ越してきて本格的に就職活動したほうがいいと考え、前の会社を辞めて当てもなく引っ越してきて就職活動をするという、無謀な賭けにでました。派遣会社には何軒か登録し短期決戦のつもりで集中的に活動しました。初めはこれまでの経験を生かせるような翻訳の仕事を探しましたが、ニューヨークではIn-Houseで専属の翻訳者を採用する会社はほとんどないとの事で、多少の方向転換は必要だろうと考えていました。幸い、Actusの松浦さんが今のポジションを薦めて下さり、面接に行って見たところ会社の雰囲気もとてもよく、自分の趣味にもあうスポーツウェアの会社ということで、実際に面接に行ってみてから仕事に興味が沸くという、ある意味異例の幸運でした。
○今後の目標を教えてください
無理せず、無駄なく、高効率に。少数精鋭主義の会社では、一人でいろいろな作業をこなせるCross-Functional Capabilityを要求されます。コンピューターでいえば、マルチ・タスキングですね。今はまだ、一度にやってくる仕事をスムーズに処理できずいつも頭はフリーズ状態ですが、早く仕事を覚えてサクサクとこなしていきたいです。今はまだ人材といっても「人罪」に近いのですが、今に「人財」となれるようがんばりたいですね。
○これから就職活動をする人にアドバイスを
Think outside the box.(既成概念にとらわれずに物事を考える)というところでしょうか。絶対にこの職種/これだけの給与でなければダメ、と決めてかかっては自分で自分の可能性をつぶしてしまうことがあります。会社名やJob Titleだけで自分に合わない、と決めつけず、どういう仕事がそのポジションにからんでいるのか考えてみるのもいいかもしれません。案外、募集で出ていた仕事内容以外に自分に向いた何かがあるかもしれないからです。また、会社選びには、給与だけではなく、健康保険などの福利厚生面の充実や社風、どういう経験をその会社で積む事ができるかなど、総合的な観点から自分にとってプラスになる会社を選ぶことをおすすめします。