2007-08-01
新しいマネージャーが業績が下がっている小売店舗に出かけた。販売数も減り、従業員達には仕事に対する熱気もない。また展示物は古くなっており、掃除が必要な箇所がいくつもある。更に彼らは勤務時間中の多くを仕事には全く関係ない携帯電話を使っての会話に費していた。
新しいマネージャーは即座に問題点を認識した。つまり彼女は以前にもこれと同じ光景に出会っていたからだ。先ず約3割の従業員は目標販売数や業績をあげようと奮起しており、それは入社間もない者たちだった。彼らの仕事に対する期待度は高く、それに比例して営業成績も高かった。彼らは客がいない時でも十分な仕事をこなし、忙しく働いていた。残り半数以上の従業員は暇そうに諸所に突っ立っているだけで、上司が来たときのみ忙しそうに動いた。最後の従業員グループは遅く来て早く帰り、長いランチをとり、客に応えようともせず、商品を販売しようともしなかった。
新しいマネージャーは、彼らがなぜ仕事に対して幻滅を感じてしまったのかを考え、調査した結果、この最後のグループには長年勤続者が多く含まれていることが分かった。
ではあなたの下で働く従業員を思い出して下さい。誰が最も生産的で、誰がそうでないのか?おそらく、何年も同じ仕事に従事していて、何の変化も見えず、発展の可能性も見出せない従業員達が見えてくることでしょう。その者達は、仕事にも、お客さんにも、同僚にも、もう何の関心もないのだ。
Profiles InternationalのCEOであるSirbasku氏は、仕事に深く貢献している従業員は時計ばかり見ている“clock-watchers”ではないと言っている。彼らは、生産的かつ創造的であり、彼らこそがより困難な課題に自主的に取り組もうとする最初のグループなのである。つまり、従業員の貢献度をどのように高め、維持していくかという方法を学べば、離職率が下がり、生産性も増加するに違いない。
以下は、あなた自身の従業員を再び仕事に貢献させ、生産性を高める10の方法である。
1.従業員に提案を求める。提案箱を通して匿名でコメントを募る。雇用主はその提案を定期的に読み、会社ができそうなもの、また成果が出そうなものは何でも実行してみる。
2.“Cross-Train”これはすべての従業員の技術を向上させ、仕事に幻滅を感じている従業員も再びやりがいを感じるようになる、あるいは、より高い成果を出すために新しい技術を身につけようとするだろう。
3.従業員に対して、彼らの業績を認識し、それに対して報酬を与える。休暇を余分に与えたり、商品券やあまり高価でない贈り物をするなどして、この報酬を意味あるものにする。
4.従業員の言い分を聞く。提案箱に加えて可能な限りフィードバックミーティングを定期的に開く。特に簡単でお金のかからないものであれば、できる限り多くのアイデアを実行してみる。
5.自分自身の知識や熱心さ、或いはその両方で、他の同僚の意識を高めている従業員を探す。
6.特にお客さんに関することにおいて、従業員に意思決定の自由を与える。
7.もし可能なら、会社の問題点を公に示し、従業員にその解決の手助けをさせる。
8.従業員に仕事を遂行する上で必要な資源、情報を与える。
9.マネージャーが仕事に深く貢献しているかを必ず確認する。もしそうでなければ、彼らは他の従業員をリードすることはできない。
10.すべての従業員に、仕事の態度に関するフィードバックを定期的に与える。