ニュースレター

2009-10-01
Newsletter 09年10月
2009年10月7日、ブッシュ政権時代から論争が行われていたNo-Match Ruleは米国国土安全保障省から取り下げられたと言う最終裁定が発表された。No-Match Ruleとは、W-2フォーム上にある従業員の名前とソーシャルセキュリティー番号が社会保障庁の記録と不一致であること指摘する「ノーマッチ」の手紙を雇用主が受け取った際の対応の仕方を明らかにするものである。Ruleにはある一定期間後に不一致の記録の理由が未解決の場合、その従業員を解雇するというような雇用主の暫定的な避難対応策は保護されるということが述べられている。しかしRuleはまた、不一致が迅速に説明されなかった場合に従業員を解雇しなかった雇用主に対して罰則を課すということも述べられている。

No-Match Ruleは2007にブッシュ政権により提案された。しかし、その履行は連邦裁判所に妨害され、ブッシュ政権はRuleを修正して履行を推し進めて対抗した。 全米における多数の雇用主団体と人事専門家は、不正確で時代遅れの政府のデータベースが原因で多くの合法の従業員が解雇されることになってしまうという理由からそのRuleに反対した。
 
新オバマ政権の下、米国国土安全保障省はNo-Match Ruleの履行遂行をしないことを決定したが、E-Verifyの使用のために雇用主の参加を義務付け、米国国土安全保障省が推奨するその他のコンプライアンス手順に雇用主が従うことにより、合法の労働人口を増強するための最善実践策を促進する(政府と雇用主が共同主導権を持つ)E-Verifyや IMAGE、The ICE Mutual Agreement Between Government and Employers(出入国と税関管理を施行する政府と雇用主間の相互同意)のようなプログラムへの雇用主の参加増加に焦点を当てることになるであろう。

更に、米国国土安全保障省は違法労働者を調査するために更に多くの監査員を職場へ送り込む予定でいることを述べている。これは正当なソーシャルセキュリティー番号を保持しない労働者個人に焦点を置く代わりに、米国国土安全保障省は特定の雇用主が定期的に違法移民を雇用しているかどうかを確認する目的でより一層雇用主を調査するということを意味すると言えるだろう。

雇用主は新入社員を雇用する際にはI-9の必要条件を十分理解しておくべきである。これにはもし米国国土安全保障省から抜き打ちの調査が入った場合を考えて、最新のI-9フォームの使用、I-9に関連する雇用書類を審査するための手順への遵守、最新のI-9の記録維持を確実にすることが含まれる。