ニュースレター

2007-10-01
第9回人事関連セミナー
■日時:2007年10月26日(金)9:30AM~12:00PM
■会場:日本クラブ さくらルーム
    145 West 57th Street New York NY 10019
■受講料:無料
■定員:60名
■内容:『人事面から見るコンプライアンス問題』
近年、利益衝突や企業秘密、情報のセキュリティーなど、コンプライアンス問題に絡み、以前にも増して人事部の役割が重要視されてきましたが、情報の流出防止や知的財産の保護、電子通信規定の施行や内部告発の扱い方など、人事部が早急に対処しておくべき諸問題を、他の必須課題と併せてお伝えします。

■お申し込み・お問い合わせ
 担当:鈴木庸介(ysuzuki@actus-usa.com)まで
2007-10-01
10月号ニュースレター
米国にある企業の多くは労働災害補償及び欠勤数の増加に直面しており、これら二つの事象は従業員の職務態度と人事管理に深く関わっている。
近年では米国保険社会福祉省(Substance Abuse and MentalHealth Services Administration)の行った調査により、雇用主が“薬物反応テストを行わない”ことが職場における従業員の薬物使用に深く関わっているという事実が明らかになった。

2002年から2004年にかけて米国保険社会福祉によって行われた“従業員の薬物使用及び職場の方針”と題したこの全国調査には18歳から64歳までのフルタイム従業員12万8千人が参加したが、本年7月16日に発表された結果では職場で非合法の薬物やアルコールの使用が蔓延しているという事実が強調された。

雇用主にとって特に重要な調査結果は下記である。
- 現在の非合法薬物使用者約1640万人と、過度のアルコール摂取者1500万人のうち、ほとんどの人はフルタイムの仕事に就いている。
- 薬物使用者は薬物及びアルコール反応検査を行わない会社で働く傾向にある。
- 薬物使用者が最も多く従事している産業は食品サービス業(17.4%)であり、続いて建設業(15.1%)、芸術、デザイン、スポーツ、メディア関係(12.4%)となっている。
- 過度のアルコール摂取者が最も多く携わっているのは、建設・炭鉱・発掘・穿孔業の(17.8%)、続いて設備・メインテナンス・修理業(14.7%)、食品サービス業(12.1%)であった。
- 非合法薬物の使用及び過度のアルコール摂取は従業員の頻繁な欠勤と転職に関連がある。
例えば、先月一日以上仕事を休んだ薬物使用者の人数は使用していない人に比べてほぼ2倍であった。また、先月病気や怪我で2日以上休んだ薬物使用者の数は使用しない人に比べて非常に多かった。
- 薬物使用者は離職率が高い。現在も薬物を使用しているフルタイム従業員のうち12.3%が前年度三ヶ所以上で働いた経験があり、これに対して薬物を使用しない人は5.1%だった。

<職場での薬物規程に絡み特筆すべきその他の統計>
調査に協力したフルタイム従業員の報告によると:
- 78.7% の従業員は薬物とアルコールに関する成文化したポリシーのある会社で働いている。
- 42.9%は雇用前薬物テストを行っている会社で働いている。
- 29.6%はランダムに薬物テストを行っている会社で働いている。
- 58.4%は社員支援プログラムを提供している会社で働いている。
- 43.8%はアルコールと薬物の教育的情報を提供している会社で働いている。

職場での薬物とアルコールの使用を禁止する企業方針が普及してきたにも関わらず、米国保険社会福祉省の調査では依然として薬物乱用が職場の問題として存在することが明らかになった。薬物及びアルコール反応テストはこの問題を解決する方法の一つになり得るかもしれない。もし、貴社が薬物やアルコール反応テストプログラムを始めるにあたって手助けが必要である、あるいは職場の薬物使用の問題についてさらに詳しい情報を入手したい場合は、各州法に通じたHR専門家に訊ねるべきである。