ニュースレター

2013-02-01
Newsletter 2013年2月号 社員リテンション 2013
新年あけましておめでとうございます。 貴社の従業員の中には2013年は減収になるのではと考えているかもしれません。「財政の崖」に対応するための議会、2012の米納税者救済プログラム会議の推移、そして医療保険制度改革(オバマケア)の提案実施の結果、:

•2パーセントの各個人の国民年金保険のカットが2年間行使された後、再び4.2%から6.2%へ、そのレートを戻す事が出来ると、議会にて許諾されました。

•20万ドル以上の収入がある従業員は1.54%の医療保険を支払って頂きます。1.45%の基本給率を超えた場合0.9%の増加。

•医療費支出口座の寄与上限は2500ドルとなり、多くの企業が任意で設定している5000ドルの上限よりも低い数字となります。これは、一部の従業員が過去数年に比べ、より高い税金を支払うことになることを意味します。

在米日系企業にとっては平均2%から3%の昇給率がよく見受けられることを念頭に置くと、この増税は2013年度分の昇給を無にしてしまうでしょう。貴社の従業員が会社の責任ではないという事実を理解してくれる事を祈るしかありません。しかし結果として、従業員の多くは減収と受け取るでしょう。

そこで、2012年6月にワールドアットウォーク(WorldatWork)により公表された調査についてについて考えてみましょう。この調査の中で、関係者は優秀な人材が企業を去る上位の理由を次のように位置づけました:

•他社でより多くの給与を得るため
•昇進機会の欠如
•給与が不公平である事
•責務への不満

これらの理由を見てみると、今月からの減給の印象と組み合わせ、一般的な在米日系企業の雇用形態も含め、2013年、多くの企業は最も優秀な人材を失う危機にさらされるかもしれません。

非雇用者が、どうすれば手取り給料を増やす事が出来るのか悩んだ場合、彼らは他の企業で仕事を得る機会を常に探す事になるでしょう。 以前も説明しましたが、個人がそれぞれ、自分のキャリアを忠実に発展させる事は、米国労働者の義務であり、そような優秀な企業の鍵となる社員は常に、今いるポジションが彼らにとって最良の居場所であるのかを考えています。もし貴社に自分のキャリアを真剣に考えている優れた人材がいるならば、彼らが今現在受動的に、もしくは積極的に転職活動を行っていると考えても良いでしょう。

在米日系企業での現地採用スタッフの昇進の機会不足の問題は有名です。多くの日系企業が、本社から海外赴任や海外駐在を置き、現地採用スタッフのキャリアは現地採用スタッフどまりです。それに加え、昇進の機会があったとしても、 日系企業はその昇進に年周期の制限を設けるでしょう。一方米国労働者は 週毎もしくは月毎に昇進の機会を期待しています。

そして責務についてです。多くの優秀な米スペシャリストは日系企業に就職した後に、職務に対して彼らが期待するほどの決定権を許されない事に気がつきます。これはフラストレーションを生み、貴社で務める事が自分のキャリアに悪影響を及ぼすと、本人が考えてしまう事もあります。

これらの理由により、優秀な現地社員を力に米国にてビジネスを発展させようとしている日系企業にとって2013年はとても厳しい年となるでしょう。しかし、貴社の優秀な人材を失うリスクを回避する方法があります:

•貴社の給与をベンチマークテストにかけること。もしも貴社が既にこれをしていなかったならば、今がその時です。これはコストがかかる一方、新たな優秀社員を募る作業に比べればとても少ないコストで済みます。又、貴社の社員が新しい仕事を探している時に直面している市場を理解する事で彼らの足止めをするには十分な給与を与える事が出来ます。

•他社と比較する貴社の福利厚生の価値を従業員に伝えること(健康保険、401(k)、休暇、休日,その他)。多くの米国労働者にとって、福利厚生は企業に残るか他に移るかの大きな決定基準となります。もしも貴社の保険更新期が12月31日とすれば、大方、保険ブローカーは貴社の福利厚生制度を市場と比べたベンチマークテストを既にしているはずです。まだする必要がある事があるとすれば従業員に貴社の福利厚生の特殊な利点を伝える事です。そして、ベンチマークテストがされていないのならば今がその時です。

•優秀な社員のために「決定権の枠」を作る事。個人よりは組織で物事が決定される日本特有のビジネス文化は、日本人社員以外の多くの人にとっては参加する事が難しいのです。ですから、優秀な人材が決定権を最小限の根回しで発揮できる「決定権の枠」の事前認証を助けること。これは貴社の優秀な人材が最良の仕事を出来るようにするでしょう。又、これは彼らが貴社でキャリアを伸ばす機会がある事を理解させる事となります。これらの良い印象は、本人のみならず、自分のキャリアに感心を持っている新進気鋭の現地スタッフにも伝わり、彼らのモチベーション を上げる事にもなります。

2013年、優秀な人材に貴社に属している利点を与え、彼らに最高の貢献が出来るようにし、素晴らしい一年になりますように。